2017年07月19日 | 公開。 |
それでは、ESP8266用のArduinoコアをArduino IDEにインストールし、Arduino IDEでESP-WROOM02の開発をできる様にする方法について説明します。
前提として、Arduino IDE 1.8.0以降があらかじめパソコンにインストールされているものとして説明します。
まず、Arduino IDEを起動し、ファイル環境→環境設定メニューを選択します。(図5参照)
そうすると、環境設定ダイアログボックスが開きますので、追加のボードマネージャのURLの欄に
http://arduino.esp8266.com/stable/package_esp8266com_index.json
と入力し、OKボタンをクリックします。(図6参照)
次に、ツール→ボード→ボードマネージャ...メニューを選択します。(図7参照)
そうすると、ボードマネージャダイアログボックスが開きますので、表示されているボードの一覧から、esp8266 by ESP8266 community(これがESP8266用Arduinoコアを示している)をクリックし、次にインストールボタンをクリックします。(図8参照)
そうすると、ESP8266用Arduinoコアのインストールが始まり、図9の様な表示になります。
インストールが終わった後は、ボードマネージャダイアログボックスの閉じるボタンクリックしてください。(図10参照)
以上で、ESP8266用のArduinoコアがArduino IDEにインストールできました。
ESP-WROOM-02の開発をArduino IDEで行う場合は、ツールメニューのボード設定(図11)を、表1の様に設定します。
設定項目 | 設定 |
---|---|
ボード | Generic ESP8266 Module |
Flash Mode | QIO |
Flash Frequency | 80MHz |
CPU Frequency | 160MHz |
Flash Size | 4M (1M SPIFFS)または4M (3M SPIFFS) |
Debug port | Disabled |
Debug Level | なし |
Reset Method | nodemcu |
Upload Speed | 921600 |
表1の中で、Flash Sizeの項目は、4M (1M SPIFFS)と4M (3M SPIFFS)のどちらを選んでも構いません。この項目は、ESP8266に接続されているフラッシュメモリの容量を選ぶための項目ですが、4M (1M SPIFFS)も、4M (3M SPIFFS)も、4MBのフラッシュメモリが接続されている時に選ぶ選択肢です。日本で流通しているESP-WROOM-02には4MBのフラッシュメモリが搭載されているため、4M (1M SPIFFS)または4M (3M SPIFFS)を選択します。
マイコンのフラッシュメモリは、通常プログラム(スケッチ)を書き込むための物ですが、ESP8266の場合は、プログラム以外にデータファイルを記録しておく事ができます。
SPIFFSはSPI Flash File Systemの略で、フラッシュメモリ上のファイルシステムの事です。SPIFFSはESP8266用Arduinoコアに組み込まれており、このSPIFFSを使う事により、フラッシュメモリの領域の一部をデータファイルの保存のために使える様になります。
4MBのフラッシュメモリの場合、SPIFFSに使用するファイル領域の容量は、1MBか3MBのどちらかが選べます。Flash Sizeの項目で4M (1M SPIFFS)を選択すると、プログラム用の領域が3MB、SPIFFS用のファイル領域が1MBとなります。また、4M (3M SPIFFS)を選択すると、プログラム用の領域が1MB、SPIFFS用のファイル領域が3MBとなります。
次のページでは、ESP-WROOM-02にLEDを接続し、Lチカ(LEDの点滅)を行う回路を紹介します。