2022年02月25日 | 更新。 |
サーバ(server)は、インターネットやLAN等のネットワークを通じて他のコンピュータから送られてきた要求に応じて、サービスを提供するためのソフトウェア、あるはそのソフトウェアが稼働しているコンピュータの事です。サーバに対してサービスを要求する側のコンピュータはクライアント(client)と呼ばれます。
サーバという言葉は、ソフトウェアを指す場合とハードウェアを指す場合の両方があるため、明示的に区別したい場合、ソフトウェアの場合はサーバソフトウェア(サーバソフト)と呼び、ハードウェアの場合はサーバコンピュータと呼びます。
サーバは、提供するサービスの内容に応じて、Webサーバ、メールサーバ、FTPサーバ、ファイルサーバ、プリントサーバ等、色々な種類があります。
なお、英語のserverには、仕える人、給仕人等の意味があります。また英語のclientには、依頼人、顧客等の意味があります。
図1に示す様に、サーバとクライアントは1対多で接続されています。すなわち、複数のクライアントの要求に、1台のサーバで応じる形となります。
この図は、1台のサーバに複数のクライアントが接続されている事を表しています。この図は、スター型ネットワークによりサーバとクライアントが接続されている事を、必ずしも意味しません。
クライアントの台数がとても多い場合は、1台のサーバーでクライアントの要求を処理しきれず、複数のサーバに負荷を分散する場合もあります。その場合でも、クライアントからネットワーク越しにサーバを見ると、あたかも1台のサーバでサービスを提供している様に見える様にするのが一般的です。
個人向けに販売されているコンピュータ(パーソナルコンピュータ)でサーバを構築する事もできますが、信頼性、耐久性、処理能力等の点で不十分な事が多く、サーバはサーバ向けに設計されたコンピュータを用いて構築するのが一般的です。
サーバは、多くの場合、1日24時間稼働し続けます。そのため、個人向けのコンピュータに比べて、連続稼働時間がとても長くなる傾向があります。また、サーバが障害を起こす(故障する)と、多数の利用者に影響が及ぶため、障害が極力生じない様にする必要があります。これらの理由から、サーバ向けのコンピュータは、高信頼性の部品を使って作られています。
また、サーバは多くのクライアントからの要求に同時に応えるために、処理能力も要求されます。そのため、多数のCPUを用いたり、ディスクをアレイ化して高速大容量化したりといった、高性能化の手法が取られます。
一方で、サーバは一般の利用者が直接使うコンピュータではないため、使用者とのインターフェースに関する機器は、パーソナルコンピュータと比較して、貧弱であったり、省略されてしまっている部分もあります。例えば、高音質のオーディオ再生機能や、高精細なグラフィック表示機能は、サーバコンピュータには必要がありません。文字のみを表示できるディスプレイや、文字を入力するキーボード等の簡素なヒューマンインターフェースだけで運用できる場合も多くあります。