Arduino用122X32モノクログラフィックLCDシールド(Rev.A)の製作(8)

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16.グラフィックLCDシールドにファームウェアを書き込む

前のページで説明したとおり、CN1に5V動作のArduino Proのスケッチの書き込み用の、USB-シリアル変換器を接続し、さらにパソコンとUSBケーブルと接続することで、パソコンからグラフィックLCDシールドへファームウェアを書き込みます。

Arduino IDE側から見ると、グラフィックLCDシールドは、LCDやLEDやスイッチがあらかじめ接続されたArduino Unoに見えます。UART(ハードウェアシリアル)のTXピンから入ってきた描画コマンドなどを受信し、コマンドに応じて画像の描画などを行い、その結果をRXピンから返すのが、ファームウェアの働きで、Arduino Uno用のスケッチとして作られています。

ファームウェアをグラフィックLCDシールドに書き込むには、次の手順で行います。

【手順1】 グラフィックLCDシールドを、USBシリアル変換器経由でパソコンに接続する
写真26、グラフィックLCDシールドをUSBシリアル変換器経由でパソコンに接続する
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写真26、グラフィックLCDシールドをUSBシリアル変換器経由でパソコンに接続する

この作業の際、グラフィックLCDシールドはArduinoから外しておいてください

USBシリアル変換器としては、例えばSparkfun社のFTDI BASICが使えます。必ず電源電圧が5Vの製品をお使いください。USBケーブルは、USBシリアル変換器に適合するものを用意してください。

【手順2】 Arduino IDEを起動し、ファイル→MGLCD→firmware→SerialGlcdメニューを選んでファームウェアのスケッチを開く。

ただしMGLCD Ver. 0.30以降は、ファイル→MGLCD→firmware→SerialMglcdメニューを選んでください。

図8、SerialMglcd(ファームウェア)を開く
図8、SerialMglcd(ファームウェア)を開く
【手順3】 ツール→マイコンボード→Arduino Unoメニューを選択する。
図9、マイコンボードにArduino Unoを選択する
図9、マイコンボードにArduino Unoを選択する
【手順4】 ツール→シリアルポートメニューからUSBシリアル変換器のシリアルポート(COM番号)を選択する。
図10、シリアルポートの選択
図10、シリアルポートの選択

注:上の例ではCOM28を選んでいますが、実際にはご自分の環境に合ったCOM番号を選んでください。

【手順5】 ファームウェアのスケッチをグラフィックLCDシールドに書き込む
図11、ファームウェアのスケッチを書きこむ
図11、ファームウェアのスケッチを書きこむ

ファームウェアを書き込む際、SW5はINT側になっていても、EXT側になっていても結構です。

ファームウェアの書き込みが終了すると、Arduino IDEに「マイコンボードへの書き込みが完了しました。」というメッセージが表示されます。またグラフィックLCDシールド側には、「Serial MGLCD *.**」(*.**のところには、MGLCDのバージョンが入る)のメッセージが表示され、LED1が点灯します。

図12、書き込み終了時のメッセージ
図12、書き込み終了時のメッセージ
写真27、グラフィックLCD起動時のメッセージ
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写真27、グラフィックLCD起動時のメッセージ

以上の手順でファームウェアが書き込めます。書き込みが終わったら、USB-シリアル変換器は外してください。

MGLCDライブラリは、機能の追加やバグの修正などのために随時アップデートします。新しいバージョンのMGLCDライブラリを使ってグラフィックLCDを使う場合は、グラフィックLCDのファームウェアのバージョンも新しくしてください

なお、公開されているMGLCDライブラリの全バージョンが、MGLCDライブラリのページからダウンロードできます。

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