ポゴピンを使ったLCDの検査装置の製作(2)

このページをスマートフォンなどでご覧になる場合は、画面を横長にする方が読みやすくなる事があります。
前のページへ (1) (2) 次のページへ

LCD検査装置の作り方

LCD検査装置は、LCDレベルメータを改造して作りました。次に、LCDレベルメータの基板の写真を示します。

写真9、LCDレベルメータの本体基板とLCDモジュール
↑ 画像をクリックすると拡大
写真9、LCDレベルメータの本体基板とLCDモジュール

写真の左上に、LCDモジュールを接続するための16ピンのピンソケット(CN7)がありますが、これを16本のポゴピンに付け替えればLCD検査装置ができます。ただ、ポゴピンを正確に取り付けるには工夫が必要です。以下に、どのようにLCD検査装置を作ったかを順に説明します。

まず、部品が未実装の基板を用意します。

写真10、LCDレベルメータの未実装基板
↑ 画像をクリックすると拡大
写真10、LCDレベルメータの未実装基板

そして、CN7以外の部品を実装します。ただし、音をA/D変換する部分の回路については、今回は使用しませんので、部品の節約のため実装しません。

さらに、下の図のように、4箇所にLCD固定用のネジを取り付けます。

図1、LCD固定用ネジの取り付け方法(その1)
図1、LCD固定用ネジの取り付け方法(その1)

それ以外にも、M3の基板を床から浮かすためのM3のスペーサを4箇所に取り付けます。

ここまでの作業が終わった時点での写真を次に示します。

写真11、LCD固定用ネジ取り付け後の写真(表側)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真11、LCD固定用ネジ取り付け後の写真(表側)
写真12、LCD固定用ネジ取り付け後の写真(裏側)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真12、LCD固定用ネジ取り付け後の写真(裏側)
写真13、LCD固定用ネジ取り付け後の写真(側面)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真13、LCD固定用ネジ取り付け後の写真(側面)

次に、LCDモジュールを取り付け、M2のナットで固定します。

写真14、LCDを固定した様子(表側)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真14、LCDを固定した様子(表側)
写真15、LCDを固定した様子(側面)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真15、LCDを固定した様子(側面)

次に、CN7の16個のスルーホールに、それぞれポゴピンを通します。

写真16、スルーホールに通したポゴピン
↑ 画像をクリックすると拡大
写真16、スルーホールに通したポゴピン

次に基板をひっくり返し、重力を利用してポゴピンの先端をLCDモジュールの電極に密着させます。

写真17、自重を利用してLCDモジュールの電極に密着させたポゴピン
↑ 画像をクリックすると拡大
写真17、自重を利用してLCDモジュールの電極に密着させたポゴピン
広告

この状態で、ポゴピンを基板に半田付けします。

下の写真は半田付けが終わった後、LCDパネルを外した状態で撮った写真です。ポゴピンが同じ長さに揃っており、綺麗に平行に固定されている様子が分かります。

写真18、基板に半田付けしたポゴピン(表側)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真18、基板に半田付けしたポゴピン(表側)
写真19、基板に半田付けしたポゴピン(裏側)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真19、基板に半田付けしたポゴピン(裏側)

ここでいったんLCDモジュールを固定するネジを取り除き、下の図のようにネジを取り付けなおします。図1と比較すると、ナットがなくなっている点と、ネジの長さが短くなっている点に注意してください。

ナットを取り除くことで、LCDモジュールを取り付けた際の基板との距離が、ナットの厚み(ノギスによる実測で1.65mm)だけ近くなることになります。ポゴピンは、ナットが付いた状態で、先端がちょうどLCDモジュールの電極に触れる長さに固定されていますから、ナットを取った状態では、1.65mm分だけバネが縮んだ状態でポゴピンの先端がLCDモジュールの電極に押し付けられる事になります。この事により、安定した電気的接触が得られます。

図2、LCD固定用ネジの取り付け方法(その2)
図2、LCD固定用ネジの取り付け方法(その2)
写真20、組み立て終わったLCD検査装置(表側)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真20、組み立て終わったLCD検査装置(表側)
写真21、組み立て終わったLCD検査装置(側面)
↑ 画像をクリックすると拡大
写真21、組み立て終わったLCD検査装置(側面)
写真22、検査装置にLCDモジュールを載せた時の写真
↑ 画像をクリックすると拡大
写真22、検査装置にLCDモジュールを載せた時の写真
写真23、さらにLCDを上から押さえつけた時の写真
↑ 画像をクリックすると拡大
写真23、さらにLCDを上から押さえつけた時の写真

注:上の写真ではLCDモジュールを押さえつける際に、指で電極に触れてしまっていますが、指で電極に触れると静電破壊の原因になったり、皮脂が電極に付着して半田の乗りが悪くなったりするので、好ましくありません。撮影の際は、左手でLCDを押さえつけ、右手でカメラを操作していたため、こうなってしまいました。

ここまでできたら、あとはLCDに何かテストパターンを表示するスケッチを書き込んでおしまいです。

今回は、ここまでにしておきます。次回は、検査装置の使い方について説明します。続きを書くのは、ぼちぼちと。

前のページへ (1) (2) 次のページへ

このページで使われている用語の解説

関連ページ

関連製品

S12232ZA 商品名 S12232ZA
税抜き小売価格 400円
販売店 スイッチサイエンス
サポートページ
LCDレベルメータ 商品名 LCDレベルメータ
税抜き小売価格 3500円
販売店 スイッチサイエンス
サポートページ
PCBgogoのバナー
Arduino 電子工作
このサイトの記事が本になりました
ISBN:978-4-7775-1941-5
工学社の書籍の内容の紹介ページ
本のカバーの写真か書名をクリックすると、Amazonの書籍購入ページに移動します。
電子工作で学ぶ論理回路入門
このサイトの中の人が書いた本です。
ISBN:978-4-7775-2280-4
工学社の書籍の内容の紹介ページ
この本の紹介記事
本のカバーの写真か書名をクリックすると、Amazonの書籍購入ページに移動します。