FMT2013で販売したLCDレベルメータは、完成品として販売しましたが、次はキットとして販売することを計画しています。キット化するにあたって、問題になるのが、部品の品質保証問題です。完成品を販売するなら、組み立て完成後に動作試験を行えますので、不良部品が混入していても、その段階で検知できます。しかし、キットの場合は、お客さんの手に渡る段階では、装置全体としての動作試験ができません。
そこで、LCDモジュール(S12232ZA)だけでも出荷前に単体検査したいと思い、検査装置を作る事にしました。LCDモジュールを単体検査する場合、何らかの方法で、LCDモジュールの電極に試験信号を入力する必要があります。信号線やヘッダを半田付けするわけには行かないので、ポゴピンという検査用の電極を利用することにしました。
ポゴピンはコンタクトプローブ、スプリングピンなどとも呼ばれるようです。簡単に説明すると、バネが内蔵されていて、伸縮できる、棒状(針状)の電極の事をポゴピンと呼びます。ウィキペディアの英語版によると"Named by analogy with the pogo stick toy"、すなわち、ポゴスティックというおもちゃに似ているからポゴピンという名前になったようです。英語版ウィキペディアのポゴスティックの説明を見ると、そこに載っている写真を見て「なるほどね」と思いました。
今回の製作で使ったポゴピンがこちらです。ちっちゃいものくらぶのともんさんから、格安で分けていただきました。
矢の様な形をしています。長さをノギスで測ったら、16.75mmありました。銀色の矢尻(上の写真の左側)の部分の直径は1.20mm(ノギスでの実測値)、右側の金色の棒の直径は0.70mm(ノギスでの実測値)でした。ユニバーサル基板は穴の直径が1mm前後のものが多いため、矢尻は穴を通りませんが、金色の棒は穴を通る事になります。
ポゴピンを長手方向に圧縮すると、バネが縮んで短くなります。その時の長さをノギスで測定している様子を撮影したのが下の写真です。なお、ノギスの使い方に慣れていない人のために、普通の定規も写してあります。
ポゴピンが縮んだ時の長さは14.15mmでした。よって、ストローク(伸縮時の長さの変化)は16.75-14.15=2.60mmあることになります。
作り方の説明は後回しにして、完成したLCD検査装置の写真をまずお見せしましょう。
ポゴピンを2.54mm間隔で16本、基板に半田付けしてある様子が分かります。
次の写真を見ると分かるように、LCDモジュールを押し当てると、16本のポゴピン全部が、LCDモジュールの電極に密着します。
この検査装置を作るにあたって、ポゴピンの先端がピッタリLCDモジュールの電極に当たるように、いかに精度良くポゴピンを基板に半田付けするかがポイントになります。
次のページでは、検査装置の組み立て方を説明します。
商品名 | S12232ZA | |
税抜き小売価格 | 400円 | |
販売店 | スイッチサイエンス | |
サポートページ | S12232ZAサポートページ |
商品名 | LCDレベルメータ | |
税抜き小売価格 | 3500円 | |
販売店 | スイッチサイエンス | |
サポートページ | LCDレベルメータサポートページ |