ATmega88/88V/168P/328PにArduinoのブートローダを書き込む(3)

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2015年10月20日 公開。
2016年10月28日 「ATmega88/88V/168PにArduinoのブートローダを書き込む」から「ATmega88/88V/168P/328PにArduinoのブートローダを書き込む」に改題。

7.ブートローダ書き込み済みのATmega88/88V/168P/328Pにスケッチを書き込む方法

前のページで、ATmega88/88V/168P/328Pにブートローダを書き込む方法を説明しましたが、このページでは、ブートローダ書き込み済みのATmega88/88V/168P/328Pにスケッチを書き込む方法を説明します。

Arduino用ブートローダ/スケッチライタを使っている方は、ATmega88/88V/168P/328Pに直接スケッチを書き込む事ができますが、それ以外の方は、ATmega88/88V/168P/328Pを組み込んだマイコンボードに、スケッチ書き込み用のヘッダを設け、それにUSBシリアル変換器を接続してスケッチを書き込む形になります。

では、それぞれの場合について、順に説明します。

7-1.Arduino用ブートローダ/スケッチライタでスケッチを書き込む方法

以下の手順にしたがって、スケッチを書き込んでください。ただし、前のページの方法でブートローダを書き込んだ直後にスケッチを書き込む場合は、前のページの手順9と、このページの手順1~2および手順6~7を省略する事ができます。

【手順1】CN5にジャンパピンを6つ付け、CN2、CN6およびCN7からはジャンパピンを外す
写真8(再掲)、ジャンパピンの設定
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写真8(再掲)、ジャンパピンの設定

注:CN8は、ジャンパピンを取り付けるためのコネクタではありません。

【手順2】Arduino用ブートローダ/スケッチライタとUSBシリアル変換器、USBケーブル、パソコンを順に接続する
写真9(再掲)、パソコンとの接続
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写真9(再掲)、パソコンとの接続

注:ATmega88/88V/168P/328Pを16MHzのクロックのモードで使う場合は、必ず5V出力のUSBシリアル変換器をお使いください。8MHzのクロックの場合は、5V出力の物でも、3.3V出力の物でもかまいません。上の写真に写っているUSBシリアル変換器は、5V出力と3.3V出力を切り替えられる物です。

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【手順3】SW1をTHROUGH側に切り替える
写真15、SW1をTHROUGH側に切り替える
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写真15、SW1をTHROUGH側に切り替える
【手順4】ブートローダを書き込む際に、クロックに外付け水晶発振子(X'tal)を使うモードを選択した場合、SW2の設定を、外付け水晶発振子の周波数と合わせる。

クロックの設定を8MHz/X'talにした場合は、SW2を8Mに切り替えます。またクロックの設定を16MHz/X'talにした場合は、SW2を16Mに切り替えます。

写真16、SW2をブートローダのモードに合わせて切り替える
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写真16、SW2をブートローダのモードに合わせて切り替える

注:ブートローダを書き込むときに、内蔵CR発振器を使うモードにした場合は、SW2の設定は気にする事はありません。

【手順5】 Arduino IDEを起動し、マイコンに書き込みたいスケッチを開く

ここでは例としてBlinkスケッチを開いていますが、実際には、自分が書き込みたいスケッチを開いてください。

図19、Blinkスケッチを開く
図19、Blinkスケッチを開く
【手順6】 ツール→シリアルポートメニュー(Arduino IDE 1.0.Xの場合)でUSBシリアル変換器のポート番号(COM番号)を指定する
図20、ポート番号の指定 (Arduino IDE 1.0.Xの場合)
図20、ポート番号の指定
(Arduino IDE 1.0.Xの場合)

注1:上の図ではCOM8を選んでいますが、実際には自分の環境に合わせて設定してください。

注2:Arduino IDE 1.6.Xまたは1.7.Xを使っている場合は、ツール→ポートメニューになります。

図21、ポート番号の指定 (Arduino IDE 1.6.Xおよび1.7.Xの場合)
図21、ポート番号の指定
(Arduino IDE 1.6.Xおよび1.7.Xの場合)
【手順7】ツール→マイコンボードメニュー(Arduino IDE 1.0.Xの場合)でマイコンの種類とクロックの設定を選択する。
図22、マイコンの種類とクロックの設定を選択する
図22、マイコンの種類とクロックの設定を選択する

注:Arduino IDE 1.6.Xまたは1.7.Xを使っている場合は、この記事の1ページ目で説明したとおり、マイコンの種類とクロックの設定を、それぞれツール→ボードメニューとツール→Clockメニューを使って、別々に指定します。

【手順8】 CN3のZIFソケットにブートローダ書き込み済みのATmega88/88V/168P/328Pを挿入し、レバーで固定する
写真12(再掲)、マイコンの装着手順(その1)
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写真12(再掲)、マイコンの装着手順(その1)
写真13(再掲)、マイコンの装着手順(その2)
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写真13(再掲)、マイコンの装着手順(その2)
写真14(再掲)、マイコンの装着手順(その3)
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写真14(再掲)、マイコンの装着手順(その3)
【手順9】 スケッチを書き込む

右矢印ボタンをクリックしてスケッチを書き込んでください。CN4にジャンパピンが付いている場合は、スケッチ書き込みの最中に音が出ます。

図23、右矢印ボタンをクリックしてスケッチを書き込む
図23、右矢印ボタンをクリックしてスケッチを書き込む
【手順10】 ZIFソケットのレバーを起こして、マイコンを抜き取る

以上で、スケッチの書き込みました。ブートローダ書き込み済みのATmega88/88V/168P/328Pが複数あり、それらに全て同じスケッチを書き込む場合は、手順8以降を繰り返してください。

次のページでは、ATmega88/88V/168P/328Pを組み込んだマイコンボードに、スケッチ書き込み用のヘッダを設け、それにUSBシリアル変換器を接続してスケッチを書き込む方法について説明します。

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