2015年10月22日 | 公開。 |
ユニバーサル基板でLED制御回路を組みました。完成した基板を次に示します。
また、部品の配置やピン番号を次に示します。なるべく回路図と同じ部品配置になるようにしてあるので、理解しやすいと思います。なお、特に測定器で波形を観察したいのでなければ、CN2はなくても回路は動作します。
半田付けは、手半田によるリード部品の半田付けの方法を参考にして行ってください。部品間の配線は、極力すずめっき線を使いますが、それだけでは難しいところはUEW(ポリウレタン線)を使います。すずめっき線は直径0.3~0.5mm位の物が、UEWは直径0.2~0.3mmの物が使いやすいでしょう。
すずめっき線は、銅線の表面を薄く錫(すず)でめっきしたものです。別の表現をするなら、抵抗の足(リード線)に使われているのが、すずめっき線です。
導電率が高い(電気を通しやすい)、半田付けしやすい、価格もそこそこ安いと、銅は配線材料として好ましい性質を持っているのですが、表面処理をしていない銅線を放置しておくと、すぐに表面が酸化して、半田付けできなくなってしまいます。そこで、銅線の表面をすずでめっきした、すずめっき線を配線に使うわけです。
接続したい部品のリードの間をすずめっき線をはわして、配線していきます。配線が長い場合は、次の写真の様に、ランドを1つあるいは2つ飛ばすくらいの間隔で、すずめっき線とユニバーサル基板のランドを半田付けしていきます。
ただ、すずめっき線は、被覆のない線ですので、複数の線を交差させると、ショートしてしまいます。ある程度複雑な回路になると、配線を交差させる事なしに組み立てるのは困難ですから、被覆線を補助的に使う事になります。
UEWは、被覆線の中でも、特に細い被覆が得られる線で、基板上の配線に向いています。UEWは、銅線の表面をポリウレタンでうすくコートした構造になっており、単に被覆が薄いだけでなく、被覆が半田ごての熱で溶融・蒸散するという特徴を持っています。ただ、ポリウレタンは無色ですので、被覆がはがれているかどうかが分かりにくいというのが欠点です。
UEWの被覆をはがすには、熱したはんだごてのこて先で半田を融かしておいて、その溶けた半田にUEWの先端を突っ込む事によって行います。
被覆がはがれた部分は、はんだめっきされて、銀色に色が変わります。
あらかじめ必要な長さを見繕ってUEWを切断するのは難しいため、基板にUEWを半田付けする前に、UEWの両端を半田めっきするのは難しいです。私の場合、UEWの片側を半田めっきし、それを基板に半田付けして、その後に必要な長さにUEWを切断し、基板のすぐそばで、UEWのもう片端を半田めっきします。この場合、基板に半田が落ちないように注意して作業する必要があります。
すずめっき線とUEWを組み合わせると、次の写真の様に配線の立体交差ができるようになるため、高密度の配線ができます。
UEWだけでも配線でき、慣れればその方が作業時間がずっと短くなるのですが、どう配線したか分かりにくくなるのと、配線が間違っていた場合に修正するのに技術が要るため、私はなるべくすずめっき線を多く使い、UEWは補助的に使っています。
部品の一部は、取り付ける向きに注意が必要です。
LEDは、アノード(プラス極の事で、Aの記号で表わす)とカソード(マイナス極のことで、Kの記号で表わす)の区別があるので、注意が必要です。次の写真の様に、リードの長い方がアノードです。
回路記号上の極性は、次の図の様になります。
ICソケットの向きについてはは、次の写真を参考にしてください。
ATtiny85の向きについては、次の写真を参考にしてください。なお、ATtiny85は、スケッチ(プログラム)を書き込んでからICソケットに挿入します。スケッチの書き込み方については後述します。
CN1に使うB2B-XH-Aの向きについては、先に示した写真5を参考にしてください。
なお、後で詳しく説明しますが、このコネクタは、コンタクト(メス側の電極)と電線とを圧着するのが難しいです。コンタクトの圧着ができない場合は、CN1を使わずに、直接電線を基板に半田付けする事も検討してください。
なお、CN1に電池ボックスを接続するかどうかで電源のON/OFFの切り替えを行う仕様になっているため、CN1を使わず、電池ボックスの配線を直接基板に半田付けする場合は、別途スイッチを設ける方がいいと思われます。スイッチを使わない場合は、電池ボックスから電池を抜かないと、電源をOFFにできません。
CN1にB2B-XH-A以外のコネクタを使う場合は、逆向きに接続できないコネクタを選んでください。電源コネクタを逆向きに接続すると、ATtiny85の電源ピンに負の電圧がかかって、故障します。
次のページでは、LEDや電池ボックスの接続方法について説明します。
商品名 | Arduino用ブートローダ/スケッチライタキット | |
税抜き小売価格 | 3000円 | |
販売店 | スイッチサイエンス | |
サポートページ | Arduino用ブートローダ/スケッチライタキットサポートページ |