ArduinoでグラフィックLCDを動かす(S12232ZA編)(4)

このページをスマートフォンなどでご覧になる場合は、画面を横長にする方が読みやすくなる事があります。
目次へ  前のページへ (1) (2) (3) (4) 次のページへ
2017年01月23日 MGLCDライブラリVer.0.42を使用する様に、記述を変更。

7.MGLCDライブラリの使い方(グラフィック表示編)

7-1.グラフィック座標系

S12232ZAは横122ピクセル、縦32ピクセルのグラフィックLCDモジュールです。MGLCDライブラリでは、画面左上が(0,0)、右下が(121,31)の座標系を使います。

図4、グラフィックの座標系
図4、グラフィックの座標系

7-2.SetPixel関数

画面に点を打つにはSetPixel関数を使います。SetPixel関数の構文は次の通りです。

SetPixel(x座標,y座標,色);

色は、黒い点を打つ場合は1を、白い点を打つ場合は0を指定してください。省略すれば、黒い点になります。

例えば、次の例では、座標(10,20)に黒い点を打ちます。(写真では見にくいですが、左下の方に点を打っています)

MGLCD.SetPixel(10,20);
写真6、MGLCD.SetPixel(10,20);の実行結果
写真6、MGLCD.SetPixel(10,20);の実行結果

7-3.Line関数

画面に線を引くには、Line関数を使います。Line関数の構文は次の通りです。

Line(x座標1,y座標1,x座標2,y座標2,色);

これで、(x座標1,y座標1)から(x座標2,y座標2)まで直線を引きます。色は黒の場合1、白の場合0です。色を省略すると黒い線を引きます。

例えば、次の例では、座標(10,5)から(30,25)まで、黒い直線を引きます。

MGLCD.Line(10,5,30,25);
写真7、MGLCD.Line(10,5,30,25);の実行結果
写真7、MGLCD.Line(10,5,30,25);の実行結果

7-4.Rect関数

画面に長方形を描くには、Rect関数を使います。Rect関数の構文は次の通りです。

Rect(x座標1,y座標1,x座標2,y座標2,色);

これで、(x座標1,y座標1)と(x座標2,y座標2)を対角とする長方形を、指定した色で描きます。色を省略すると黒(1)となります。

例えば、次の例では座標(10,5)と座標(40,25)を対角とする、黒い長方形を描きます。

MGLCD.Rect(10,5,40,25);
写真8、MGLCD.Rect(10,5,40,25);の実行結果
写真8、MGLCD.Rect(10,5,40,25);の実行結果

7-5.FillRect関数

もし、長方形を描く時に、枠を描くだけでなく中も塗りつぶしたいなら、Rect関数の代わりにFillRect関数を使います。

例えば、次の例では座標(10,5)と座標(40,25)を対角とする、黒い、中を塗りつぶした長方形を描きます。

MGLCD.FillRect(10,5,40,25);
写真9、MGLCD.FillRect(10,5,40,25);の実行結果
写真9、MGLCD.FillRect(10,5,40,25);の実行結果
広告

7-6.Circle関数

円を描きたいなら、Circle関数を使います。Circle関数の構文は次の通りです。

Circle(x座標,y座標,半径,色);

これで、(x座標,y座標)を中心に、指定した半径で、指定した色の円を描きます。色を省略すると黒(1)となります。

例えば、次の例では座標(60,15)を中心に、半径12の黒い円を描きます。

MGLCD.Circle(60,15,12);
写真10、MGLCD.Circle(60,15,12);の実行結果
写真10、MGLCD.Circle(60,15,12);の実行結果

7-7.FillCircle関数

もし、外枠を描くだけでなく、円の中を塗りつぶしたいなら、Circle関数の代わりにFillCircle関数を使います。

例えば、次の例では座標(60,15)を中心に、半径12の黒い円を、中を塗りつぶして描きます。

MGLCD.FillCircle(60,15,12);
写真11、MGLCD.FillCircle(60,15,12);の実行結果
写真11、MGLCD.FillCircle(60,15,12);の実行結果

7-8.Line関数を用いたデモスケッチ

最後に、Line関数を用いた簡単なデモスケッチを紹介します。

#include <MGLCD.h>

TLcdPinAssignTable PinAssignTable={
    A0_DI  : A3, // A0
    CS1_E1 : A0, // E1
    CS2_E2 : A1, // E2
    E      : MGLCD_UNUSED_PIN,
    RW     : A2,
    DB0    : 8 ,
    DB1    : 9 ,
    DB2    : 10,
    DB3    : 11,
    DB4    : 4 ,
    DB5    : 5 ,
    DB6    : 6,
    DB7    : 7
}; // PinAssignTable;

MGLCD_S12232ZA MGLCD(PinAssignTable);

void setup()
{
  MGLCD.Reset();
 
  // 負電圧を発生するチャージポンプ回路を有効にする
  pinMode(3,OUTPUT);
  analogWrite(3,127);
}

void loop()
{
  MGLCD.ClearScreen();
  for(int i=0; i<30; i+=5) {
    delay(200);
    MGLCD.Line(i,0,30,i);
    delay(200);
    MGLCD.Line(30,i,30-i,30);
    delay(200);
    MGLCD.Line(30-i,30,0,30-i);
    delay(200);
    MGLCD.Line(0,30-i,i,0);
  } // for

  delay(1000);
}

他にも色々と、グラフィック表示のための関数があるのですが、それらはMGLCDライブラリのリファレンスマニュアルをご覧ください。

目次へ  前のページへ (1) (2) (3) (4) 次のページへ

このページで使われている用語の解説

関連ページ

関連製品

S12232ZA 商品名 S12232ZA
税抜き小売価格 400円
販売店 スイッチサイエンス
サポートページ
GLCD学習シールドキット 商品名 GLCD学習シールドキット
税抜き小売価格 1410円
販売店 スイッチサイエンス
サポートページ
PCBgogoのバナー
Arduino 電子工作
このサイトの記事が本になりました
ISBN:978-4-7775-1941-5
工学社の書籍の内容の紹介ページ
本のカバーの写真か書名をクリックすると、Amazonの書籍購入ページに移動します。
電子工作で学ぶ論理回路入門
このサイトの中の人が書いた本です。
ISBN:978-4-7775-2280-4
工学社の書籍の内容の紹介ページ
この本の紹介記事
本のカバーの写真か書名をクリックすると、Amazonの書籍購入ページに移動します。