2024年09月03日 | 公開。 |
前のページに続いて、「電子工作で学ぶ論理回路入門」という書籍の紹介をしています。
本書では、学んだ論理回路をブレッドボード上で作って、実際に動作を確認できる様な構成になっています。
例として、74HC04という型番のNOT回路のロジックICを使って、NOT回路の動作を確認する実験の解説に載っている図を、図9~13図に示します。
もう少し複雑な例として、Dフリップフロップ(D-FF)をNAND回路とNOT回路で作った例を、図14(回路図)と図15(回路の写真)に示します。
なお、D-FFのクロック信号に、押しボタンスイッチのバウンスやチャタリングが乗ると、誤作動するので、図14の回路には、R4、C3、およびU3Aからなるデバウンス回路が載っています。
本書では、CR回路の時定数とシュミットトリガ回路を用いたデバウンス回路が、どの様にしてバウンス(やチャタリング)の影響を取り除くかについても説明しています。(図16~図18)
本書では、フリップフロップやカウンタやマルチプレクサ等の回路要素の解説が中心で、それらの要素を組み合わせて、どの様な実用回路が作れるかという話はあまりないのですが、実用的な回路に近い回路として、早押しボタン回路を紹介しています。早押しボタン回路というのは、複数の回答者がいて、回答者が回答する前にスイッチのボタンを押し、一番早くボタンを押した回答者が回答できる形式のクイズにおいて、誰が一番にボタンを押したかを判定する回路です。(図19、図20参照)
この回路を作る事で、RSフリップフロップの応用の仕方が理解できます。
参考:図19の回路図で、U2DとU2Cで構成される回路と、U2AとU2Bで構成される回路の2つが、RSフリップフロップです。
3人以上の回答者に対応した早押しボタン回路だと、部品数が多くなって、回路の写真が本に載せにくいので、2人用の回路をブレッドボードで作りましたが、3人以上の回答者に対応した回路の作り方も解説しています。(図21参照)