私は以前にArduino 電子工作という、中級車向けの電子工作の本を書きましたが、今度は初心者向けの電子工作の本を書き始めています。
その本の中で、オームの法則を直感的に読者に理解してもらえるように、電流を水の流れに例えた、たとえ話をしようと考えています。
例えば上の回路図の場合、下の様なポンプで水が循環する装置に例えます。
電池はポンプに、導線はパイプに、抵抗はパイプのくびれに、電圧はポンプの水圧に、電流は水の流量に、抵抗値はパイプのくびれの細さに相当します。
このたとえを使うと、ポンプの水圧が高いほど水の流量が多くなる、すなわち電圧が高いほど電流が高くなることが直感的にわかります。また、パイプが細くくびれているほど水の流量が少なくなる、すなわち抵抗が高いほど電流が小さくなる事も直感的にわかります。
さらには、上の図の様に抵抗を2つ直列につないだ回路の場合、次の図のように、パイプのくびれが2つ連なった図に例えられます。
くびれが2つに増えて、いかにも水が流れにくそうになったのが分かりますね。この様に、抵抗を直列につなぐと、抵抗値が増えて電流が減少する事も、水の流れのたとえで直感的に理解できる様になります。
ここからが、本題なのですが、このたとえ話を考えた時に、ポンプのデザインをどうしようかに悩みました。
ポンプなんて普段あんまり見ないので、どんな形状をしているか知りませんし、今回の話に使う場合、ポンプのイラストは、ポンプの外観を表わした物よりも、構造を表わした物がふさわしいと思われます。
そこで、インターネットでポンプの画像を検索して分かったのですが、次の様な抽象的な記号が使われているようです。
ここに3種類のポンプの記号を書きましたが、おそらく分野によって使用するポンプの記号が違うんでしょうね。いずれの記号の場合も、知らない人に説明なしで見せて、ポンプだと理解してもらうのは無理そうです。
仕方がないので、次の様なポンプのイラストを自分でデザインしました。
実際にポンプの構造がこうなっているのかは知りませんが、なんとなく中の水車が回転すると水圧が発生しそうな図です。
Inkscapseを使ってデザインしたら、結構時間がかかりました。この図が、読者がオームの法則を理解する助けになればいいのですが。