昨日、リフロー用の温度制御装置2号機の配線と部品の動作試験をしましたが、今日は1号機のスケッチを移植して、実際に温度制御をさせてみました。
ホットプレートの温度を検知するために、ダミーの基板の上に熱電対をカプトン(ポリイミド)テープで張り付け、ホットプレートの上に置きます。熱電対をホットプレートに直接触れさせるのではなく、基板に密着させることで、基板上の温度を測定します。下の写真に写っている2本の木ねじは、熱電対の張力で基板が浮かないように、重りとして用いています。
今回は温度制御ができているかどうかの試験ですので、上の写真のホットプレートには温度測定用の基板しか入っていませんが、実際にリフローする場合には、半田付けしたい部品が載った基板も一緒にホットプレートに載せます。
温度制御装置の画面表示を時間順に示します。右側に温度変化のグラフがありますが、温度が上がってから下がっていく様子が分かると思います。
温度制御中には、温度を2秒に1回シリアルポートに出力しています。それをUSB経由でTera Termで受信し、そのログファイルから温度プロファイル(温度の時間変化)のグラフを作ってみました。
一般に、半田の融点の手前で平坦部が出るような温度制御が好ましいといわれます。(平坦部を作る代わりに、温度上昇を緩やかにする方法もあります) この様に温度上昇の平坦部を作る事をプリヒート(予熱)といいます。上のグラフからは、グラフの平たん部分がはっきりと読み取れます。また、最高温度もおおむね狙った通りの220℃程度になっています。
リフローの温度プロファイルについては、Arduinoとホットプレートを使ったリフロー装置の製作(4)の記事に説明が出ていますので、あわせてお読みください。
昨日は「温度制御のスケッチは動かしていないが、温度制御のアルゴリズムは完成したので、既に温度制御ができたつもりになっている」と書きましたが、これで、本当に温度制御ができる事が実証されました。
現状では大きくなった画面を活かした画面レイアウトになっていませんので、それを改善し、温度プロファイルの選択(できれば編集も)の機能を追加していく予定です。これからが、本番です。
- リフロー温度制御装置2号機製作中(1) – 部品をトレーに取り付け
- リフロー温度制御装置2号機製作中(2) – 配線と部品の動作試験
- リフロー温度制御装置2号機製作中(4) – グラフの大型化
- リフロー温度制御装置2号機製作中(5) – 温度プロファイル選択機能
- Arduinoとホットプレートを使ったリフロー装置(2号機)の製作