先日から作っている、ホットプレートリフロー用の温度制御装置の2号機に、今日は温度プロファイルの選択機能を付けました。
また、各温度プロファイルの設定項目を画面に表示できる様にしました。各温度プロファイルを区別するための名称を別にすれば、全部で11の設定項目があります。
現状ではスケッチ内にコーディングしたプリセット値を画面で確認するだけですが、最終的にはキーパッドを使って、値を編集できる様にしようと思っています。そこまでできれば、まったくパソコンとつなぐことなく、独立して運用させることができます。
まだ編集機能ができていないとはいえ、プリセットした何種類かの温度プロファイルから、使うものを選択できる様になっているだけで、かなり使い勝手が向上しました。いったんここらへんで、サイト(しなぷすのハード製作記)の記事にまとめようかと思います。近日中に公開しますので、興味のある方は、ぜひ読んでください。
2016年9月12日追記:Arduinoとホットプレートを使ったリフロー装置(2号機)の製作というタイトルで、記事を公開しました。
私は2種類のホットプレートを持っているのですが、以前に作った温度制御装置1号機では、ホットプレートの種類を変えるたびに、スケッチを書き込みなおしていたので、不便でした。これからはホットプレートが変わっても、画面で選択するだけでOKです。
それから1号機は、リフロー作業だけでなく、基板のベーキングにも使っています。ベーキングではリフローとは全然違う条件で基板を加熱するので、そのたびにいちいちスケッチを書き込みなおすのはかなり面倒でした。
ベーキングというのは、除湿するために、基板をリフローの温度よりも低い温度で長時間温める事を指します。購入してから時間が経った基板をそのままリフローすると、基板内部の湿気が短時間に蒸発して、ミーズリング(基板内で樹脂とガラス繊維が剥離する事)が起こりやすいのです。私は、先ほどリンクを張ったブログを参考にして、120℃で数時間基板をベーキングしてからリフローする様にしています。
リフローを始めた頃は、よくミーズリングを起こして、温度プロファイルの設定が悪いのかと試行錯誤していましたが、ベーキングをするようになって、失敗がほとんどなくなりました。本来は、基板を気密性の高い袋に入れて、シリカゲルで除湿するのが理想なのですが、多めに基板を買って、少しずつ使う用途では結構手間なので、シリカゲルは使わずに、ベーキングのみを行っています。
参考までに、ベーキングをしていない頃に、派手にミーズリングを起こした時の写真を載せておきます。左側の基板がミーズリングを起こした基板です。右側の基板が正常にリフローができた基板です。
今はまだ温度プロファイルの選択機能が実装できたところですが、実際に使ってみて、どの程度便利になるかを試すのが楽しみです。
- リフロー温度制御装置2号機製作中(1) – 部品をトレーに取り付け
- リフロー温度制御装置2号機製作中(2) – 配線と部品の動作試験
- リフロー温度制御装置2号機製作中(3) – 温度制御の試験
- リフロー温度制御装置2号機製作中(4) – グラフの大型化
- Arduinoとホットプレートを使ったリフロー装置(2号機)の製作