Arduinoとホットプレートを使ったリフロー装置(1号機)の製作(6)

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2015年02月07日 温度センサモジュールのピン接続の誤記を訂正。
2016年09月12日 「Arduinoとホットプレートを使ったリフロー装置の製作」から「Arduinoとホットプレートを使ったリフロー装置(1号機)の製作」へ改題。

参考:この連載で説明している温度制御装置の改良版について書いた記事もあります。あわせてご覧ください。

5-2.温度制御装置の構成

今回製作した温度制御装置のブロック図を次に示します。

図3、今回製作した温度制御装置のブロック図
図3、今回製作した温度制御装置のブロック図

この図では便宜上、圧電ブザー、大型リレーモジュール(正式名称は「大電流大型リレーモジュールキット」)、熱電対温度センサモジュール(正式名称は「K型熱電対温度センサモジュールキット(SPI接続)MAX31855使用 5V版」)の3つは直接Arduino Unoに配線されているように書いてありますが、実際にはグラフィックLCDシールド(正式名称は「122X32モノクログラフィックLCDシールド」)のソケット経由で配線されています。ただし、グラフィックLCDシールドのソケットは、Arduino Unoの信号線を中継しているだけですので、電気的にはArduino Unoに直接配線しているのと同じです。

装置全体を動かす電源は、12V出力のACアダプタが供給しています。ACアダプタは、Arduino UnoのDCジャックにつなげます。

情報の表示とタクトスイッチの読み取りに使っているグラフィックLCDシールドは、Arduino Unoのヘッダに挿入すると、電源が5VピンとGNDピンにつながるようになっています。信号線としてはUSARTRXTXを使いますが、今回はSoftwareSerialライブラリを使い、2番ピンをArduino側のRX(グラフィックLCDシールド側のTX)、3番ピンをArduino側のTX(グラフィックLCDシールド側のRX)としました。0番ピンと1番ピンをグラフィックLCDシールドとのシリアル通信に使わなかったのは、パソコンとの通信にこれらのピンを使いたかったからです。

圧電ブザーは4番ピンと5番ピンにつなげています。4番ピンの出力は常にLOWにして、実質GND端子として使っています。圧電ブザーに掛ける信号電圧は、tone関数を使って5番ピンに出力しています。このように隣接する端子を圧電ブザーに接続するのは、配線が容易になるようにとの配慮です。4番ピンを常にLOWにしてGND端子として使う使い方は、圧電ブザーのように容量性の負荷をつなげる場合、電流をシンクするだけではなく、ソースもするので、好ましくない使い方なのですが、圧電ブザーの静電容量がそれほど大きくないために、問題にはなりません。

大型リレーモジュールの電源は、VinピンとGNDピンから取っています。DC12V出力のACアダプタをArduino Unoにつなげているので、Vin端子からは12Vが出力されます。リレー接点を切り替えるSIG端子は、A0ピンに接続しています。A0ピンをHIGHにすればリレーのCOM端子とN.O.端子が導通します。A0ピンをLOWにすれば、開放します。

コンセントのオスプラグとメスプラグをつなぐ電線は、一方を切断し、大型リレーモジュールのCOM端子とN.O.端子に接続します。こうすることで、メスプラグに接続するホットプレートのON/OFF制御ができます。

熱電対温度センサモジュールは、8番ピンの出力を常にHIGHにして5V端子として使い、9番ピンの出力を常にLOWにしてGND端子として使っています。残りの結線は、SPI用です。

以上のような回路構成で、K型熱電対でホットプレートの温度を測定し、リレーでホットプレートのヒーターをフィードバック制御することにより、温度プロファイルを管理します。

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5-3.温度制御装置の組み立て方

それでは、温度制御装置の具体的な組み立て方を、写真と共に紹介します。

まず、圧電ブザーの配線を延長し、先端を2ピンのヘッダで加工して、グラフィックLCDシールドのソケットに挿入できるようにします。(セロテープで絶縁処理したので、少々見苦しいです)

写真55、ピンヘッダを付けた圧電ブザー
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写真55、ピンヘッダを付けた圧電ブザー

この圧電ブザーを、次にプラスチックプレートにM2のネジ、ボルト、およびワッシャを使って固定します。

写真56、圧電ブザーの固定
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写真56、圧電ブザーの固定

次に、Arduino UnoをM2のスペーサ、ネジ、およびワッシャを使って、プラスチックプレートに固定します。下の写真の例では、圧電ブザーに重なるようにArduino Unoを配置しています。

写真57、Arduino Unoの固定
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写真57、Arduino Unoの固定

次に、Arduino UnoにグラフィックLCDシールドを装着します。

写真58、グラフィックLCDシールドの装着
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写真58、グラフィックLCDシールドの装着

次に、単芯の被覆線を使って、グラフィックLCDシールドのLCD_TXピンと2番ピンを接続します。(黄色い配線) 同様に、LCD_RXピンと3番ピンを接続します。(白い配線) SW5はEXT側に切り替えます。これらの操作で、グラフィックLCDシールドを、2番ピンをRX、3番ピンをTXとした、SoftwareSerialで制御できるようになります。

写真59、SoftwareSerialのための配線
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写真59、SoftwareSerialのための配線

次に、熱電対温度センサモジュールを写真のように、8番ピンから13番ピンまでに装着します。

写真60、熱電対モジュールの装着
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写真60、熱電対モジュールの装着

次に、圧電ブザーのコネクタ(2ピンヘッダ)を4番ピンと5番ピンに接続します。極性は気にする必要はありません。

写真61、圧電ブザーの接続
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写真61、圧電ブザーの接続

次に、大型リレーモジュールのCOM端子とN.O.端子に電源コードを半田付けします。大型リレーモジュールのキットに付属しているターミナルブロックは使わずに、コードを直接基板に半田付けするところがポイントです。付属のターミナルブロックでは、15A用の太いコードを接続するのは困難ですし、仮に接続できても、許容できない接触抵抗があるため発熱し、危険です。基板に半田付けする際は、電子工作に良く使われる20W程度の半田ごてでは、加熱部分が大きいために、十分な加熱ができないかもしれません。もっと大きなW数の半田ごてを用意してください。私の場合は、HAKKO PRESTO No.984という、20Wと130Wが切り替えられる半田ごてを使っているため、1本の半田ごてで作業をしています。

写真62、リレーモジュールにACコードを半田付けする
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写真62、リレーモジュールにACコードを半田付けする

次に、大型リレーモジュールのVCC端子、GND端子、およびSIG端子からケーブルを引き出し、下の写真のように4ピンヘッダを加工したコネクタに接続します。これらの端子には大電流は流れませんから、キットに付属しているターミナルブロックを利用して配線してもOKです。

写真63、リレーモジュールに制御線を付ける
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写真63、リレーモジュールに制御線を付ける

大型リレーモジュール周りの配線が終わったら、付属の樹脂製のねじやスペーサで、大型リレーモジュールをプラスチックトレイに固定します。

写真64、リレーモジュールの固定
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写真64、リレーモジュールの固定

次に、大型リレーモジュールの電源と信号線のコネクタ(4ピンヘッダピンを使ったもの)をグラフィックLCDシールドのA0ピン、Vinピン、GNDピンに接続します。

写真65、リレーモジュールの接続
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写真65、リレーモジュールの接続

最後に、K型熱電対を、熱電対温度センサモジュールに接続して組み立ては完成です。

写真66、熱電対の接続
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写真66、熱電対の接続

組み立てが終わった時の外観は、次の写真のようになります。

写真67、組み立て後の温度制御装置の外観
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写真67、組み立て後の温度制御装置の外観

次のページでは、温度制御装置のスケッチの書き込み方法と、使い方を説明します。

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