amazonで買ったマクロスライダーがマクロ撮影に便利だった

amazonで購入したマクロスライダーが使いやすかったので、その話をします。

マクロスライダーというのは、カメラでマクロ撮影(接写)をする時に、三脚に取り付けて使う器具で、ピント合わせを簡単にするために使います。

今回購入したマクロスライダー

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マクロ撮影時のピント調整について

マクロ撮影は近接撮影や接写とも言い、小さな被写体を至近距離で撮影し、大きく写す撮影法の事です。

私は、電子部品のマクロ撮影に興味があり、そこから写真を趣味にし始めました。過去にも、マクロ撮影に関する記事をいくつか書いています。

マクロ撮影に関する記事

特に小さな被写体を、大きな倍率でマクロ撮影する時に問題になるのが、ピントの薄さです。

ピントの薄さは、被写界深度の浅さとも表現されますが、ピントの合った距離よりも少しでも手前あるいは向こうの物体は、ピントが外れて大きくボケる様子を表す言葉です。

例えば次の3枚の写真を見てください。

手前にピントが合った100円玉

中央にピントが合った100円玉奥側にピントが合った100円玉

これらの写真は、100円玉を斜め上からマクロ撮影したものです。

1枚目の写真は、100円玉の手前側にピントが合っています。2枚目の写真は、100円玉の中央付近にピントが合っています。3枚目の写真は、100円玉の奥側にピントが合っています。

この様に、マクロ撮影すると、ピントがとても薄くなるため、被写体の手前の方にピントを合わせると、奥の方にピントが合わなくなります。逆に被写体の奥の方にピントを合わせると、手前の方にピントが合わなくなります。

参考:これら3枚の100円玉の写真は、マクロ撮影に弱いQ-S1にクローズアップレンズを付けるの記事で紹介した、Q-S1に06 TELEPHOTO ZOOMとNo.4のクローズアップレンズを付ける方法で撮影しました。F値の設定によって、被写界深度が変わりますが、一番F値の大きいF8に設定して、被写界深度を最大に深くして撮影したのが、これらの写真です。F値を低く設定すると、もっとボケてしまいます。ただ、この程度の撮影倍率なら、手持ちで撮影できますし、現にこれらの写真は手持ちで撮影しています。

例えば花をマクロ撮影する時に、めしべにピントを合わせて撮影する事が多いようですが、実際にその様な撮影をしようとすると、カメラを手で持っていては安定してピントを合わせるのは相当難しいです。

椿の花(MFで撮影)

三脚を使ってカメラを固定しても、カメラのAF(オートフォーカス)を使うと、めしべの先という非常に小さい領域にピンポイントでピントを合わせるのは難しく、背面液晶やEVF(電子ファインダー)にめしべの先を拡大表示して、MF(マニュアルフォーカス)でピントを合わせる事になります。

特に撮影倍率が大きい場合は、レンズのピントリングを手で回してピントを合わせると、十分な微調整が難しいので、ピントリングは回さずに、カメラと被写体の距離を微調整してピントを合わせることがあります。

マクロスライダーとは

マクロスライダーは、三脚に固定したカメラを前後に微妙に動かし、カメラと被写体の距離を微調整して、マクロ撮影時に正確にピントを合わせるための撮影機材です。機種によっては、カメラを左右にも動かせるようになっているものもあります。

マクロスライダーにはカメラ位置の微調整用のつまみが付いており、そのつまみを回すと、ボールねじラック・ピニオンによりカメラの雲台が微妙に動かせるようになっています。この機構により、カメラと被写体の距離を、1mm未満の精度で合わせこめる様になり、マクロ撮影時のピント合わせが安定して行えるようになります。

丈夫で安いマクロスライダーを探した

AliexpressでKマウントのリバースアダプターを買った(2)の記事で、お札をマクロ撮影した時に、撮影倍率が高くて、ピント合わせに時間がかかりました。

千円札の野口英雄の右目付近のマクロ撮影千円札の野口英雄の右目を等倍に切り出した物

この時にマクロスライダーを導入してピント合わせの精度向上と時間短縮を図ろうと思いました。

そこで、どんなマクロスライダーがいいのかネットで探しました。

千円台の安い製品も見つかったものの、レビューを読んでいると、部品が樹脂でできていて強度に不安があったり、微調整の機構の加工精度に不安があったりしました。

一方で、有名メーカーの丈夫そうなマクロスライダーは、1万円以上の値段が付いています。(撮影機材は総じて高いので、1万円台でも特に高いとは言えないのですが)

花のマクロ撮影をする時などは、カメラを水平に近い方向に動かしてピントを合わせますので、雲台の移動機構に、ギヤを回転させる方向には、カメラの重量が直接かかることはありません。この様な場合は、おそらく千円台の安いマクロスライダーでも使えると思うのです。

しかし私の場合は、電子部品を机などに置いて、それを真上から撮影する事が多くあります。この場合、カメラを上下に動かしてピントを合わせる事になります。そうすると、カメラやレンズの重量が、もろに移動機構のギヤにかかる事になります。

330Ωの1/6カーボン皮膜抵抗

この場合、樹脂部品を使ったマクロスライダーでは、部品がしなってしまったり、最悪の場合破損して、カメラが落下してしまう可能性も考えられます。お金をケチって、カメラやレンズを破損したのでは、本末転倒です。

余談:私にはマクロ撮影中にカメラを落として、レンズを壊してしまった前科があります。

また雲台の移動機構も、ラック・ピニオンを使った製品では、カメラの重量で、ギヤが勝手に回ってしまう可能性があります。重量がかかっても勝手にギヤが回らない、ボールねじを使った製品を選びたいところです。

実際に購入したマクロスライダーのレビュー

強度や値段などを勘案して、amazonを色々探した結果、MENGSというブランドのW-160という製品が目に留まり、購入しました。

この製品ならすべて金属製ですし、移動機構にもボールねじを使っています。値段も三千円代と、リーズナブルです。

欠点といえば、三脚に取り付けるネジが3/8インチであるところでしょうか。私の使っている三脚は、雲台が取り替えられないので、三脚の雲台の上に、さらにマクロスライダーを付ける事になります。三脚の雲台のオスネジの直径は1/4インチですが、マクロスライダー側のメスネジ(ネジ穴)の直径は3/8インチです。このままでは取り付けられません。

参考:雲台が取り替えられるタイプの三脚で、強度に重点を置いているものでは、3/8インチのネジで三脚と雲台を固定するものがあります。この様な三脚の場合、三脚に、今回購入したマクロスライダーを直接取り付けることができます。

参考リンク

そこで、メスネジの直径を1/4インチに変換できるアダプター(HAKUBAの止めネジアダプター、H-SA8)も購入しました。

購入したマクロスライダーの写真をお見せします。

今回購入したマクロスライダー

マクロスライダーを側面から見た様子

両端に赤いつまみがあり、いずれかを回転させると、下部の台座がマクロスライダー本体に対し左右に移動します。この台座は三脚に固定するので、結局、マクロスライダー本体が左右に移動することになります。

台座と接する部分には、台座の位置をmm単位で読み取れる目盛りがあります。目盛りは、マクロスライダーの両側(写真に写っている手前の面と、写真に写っていない反対側の面の両方)にあります。

また上部右側には、カメラを固定するための雲台があります。ここについているオスネジは1/4インチです。

マクロスライダー本体を動かす左右のつまみや、カメラを固定する雲台についている赤いダイヤルは、樹脂製ではなく、金属に赤い塗装が施されています。

よく見ると、赤い塗装に少しはがれた部分があります。これは購入時からはがれていたものですが、おそらく中国製の格安の製品に、過剰なクオリティーを求めてはいけません。撮影に影響しない部分なので、目をつぶる事にします。

"MENGS W-160"の表示

雲台の横には、MENGS W-160と、型番が書いてありました。

 

マクロスライダーの裏側

マクロスライダーを裏返すと、マクロスライダーを移動するためのボールねじの機構が見えます。

三脚に固定する台座の中央には、3/8インチのメスネジ(ネジ穴)があります。このままでは1/4インチネジの三脚には固定できませんので、先ほど紹介したネジ径を 1/4インチに変換するアダプター(HAKUBA、H-SA8)を使用します。

H-SA8のパッケージH-SA8の拡大写真

このアダプタを、マクロスライダーの台座のメスネジに装着すると、次のように、1/4インチのメスネジなります。これで、1/4インチネジの三脚に装着できるようになります。

アダプターにより1/4インチに変換されたメスネジ

マクロスライダーの雲台にカメラを取り付けると、次の様になります。

マクロスライダーに取り付けたカメラ

注:上の写真を見て、「レンズが逆向きにカメラについていておかしいな」と思われる方は、AliexpressでKマウントのリバースアダプターを買った(1)の記事をご覧ください。

マクロスライダーを使って、電子部品のマクロ撮影をしてみました。

マクロスライダーを使って電子部品の撮影をしている様子(1)

マクロスライダーを使って電子部品の撮影をしている様子(2)

つまみを回すと、カメラと被写体の距離が簡単に微調整できます。

カメラを垂直に取り付けても、マクロスライダーはビクともしません。十分な強度があるようです。

この様な、カメラを垂直に取り付ける撮影の場合は、カメラの取り付け位置が、三脚の重心の真上から、かなり離れた位置になります。軽い三脚を使うと、容易に転倒してしまいますので、注意が必要です。私の場合は、マクロ撮影時には約4.4kgの重い三脚を使っているので、安定性に問題はありませんでした。

この時に撮影したのが次の写真です。XHコネクタのコンタクトピンという、電子基板に電線を接続する部分に使う部品の写真です。

XHコネクタのコンタクトピン

まとめ

amazonでMENGS W-160というマクロスライダーを購入し、それを使って電子部品のマクロ撮影をしたところ、3千円台という価格にも関わらず、造りがしっかりしていて、一眼レフカメラを垂直に取り付ける方法で撮影しても問題のない強度がある事が分かりました。

このマクロスライダーを導入すると、ピントが薄くなる撮影倍率の大きいマクロ撮影時にも、正確なピント合わせができるようになりました。

1/4インチネジの雲台にこのマクロスライダーを取り付けるには、HAKUBA、H-SA8などの、ネジ径を変換するアダプターが必要になります。

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